不公正取引・相場操縦・仮装売買・株式評価損

不公正取引の禁止

 証券会社およびその役員、社員が証取法において禁止されている取引は9項目あり、その内容は(1)株式など有価証券の価格が必ず上がる、下落する、と断定的判断を提供して売買を勧誘する、(2)顧客に、損失の全部または一部負担を約束して売買を勧誘する行為、など。旧大蔵省の健全性省令では、(1)ウソや誤解を与える表示、(2)利益を提供することを約束する、(3)信用取引の注文に対し、カラ売買で向かうこと、などである。また、民法第644条の善良な管理者の注文義務の尊重を求められているのは、証券会社が客の注文を正確に処理出来るようにする為である。

相場操縦

 相場操縦とは、株の売買が盛んであると見せかけ、その相場を上下に変動させたり、釘付けにする一連の作為的な売買、また、その委託の事をいうが、証取法で禁止されていて、一般には株価操作といわれている。協同飼料事件で最高裁は、平成6年にその禁止規定を合憲と判断した。

仮装売買(なれあい売買)

 仮装売買とは、株の売買が盛んに行われているよう誤解させ、相場を思い通りにつける目的で、同一の業者などが同一の株に同時に売買の注文を出し、実質的にその株を移転することなく仮装的に売買する事をいい、証取法では相場操縦の一つとして禁止されている。

株式評価損

 平成10年以降は3月期決算で多くの上場企業が保有株式の評価損を計上した、とい現象は、企業が保有してきた株式の取得価格(簿価)を3月期末の株式市場での株価、つまり時価が下回ったために生じる。従来、会計処理で原価法を用いていれば損失を計上する必要がなかったのだが、金融商品会計の導入や、待ち合い株式の時価評価という時価会計への流れの中で、期末ごとに含み損を損失計上せざるをえなくなってきたのである。

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