FX取引・外国為替証拠金・保証金取引・為替差益
FX取引(外国為替証拠金・保証金取引)」
98年4月に改正外為法が施行されてから、個人の外貨投資が活発になってきた。何が大きく変わったということは、基本的にはないのだが、個人が外貨投資に目を向ける一つの契機になったことは事実だろう。また新しい個人向けの外貨投資手段も、この時を境に現れた。それは「FX取引(外国為替証拠金・保証金取引)」である。そもそも「外国為替公認銀行」といって、改正外為法が施行される以前は、許可を得ている銀行以外は、外国為替業務を行えないルールになっていた。だが改正外為法が施行され、外国為替業務が外国為替公認銀行以外にも解禁されたことから、FX取引が現れたのである。
当初、商品取引会社を中心にF X取引は扱われてきた。現在では本体もしくは子会社を通じて、ネット証券会社、独立系会社、短資会社、投資顧問会社なども、この取引に参入してきている。
短期売買による為替差益狙いが取引の中心
FX取引の主な使われ方は、短期的な売買によって為替差益の確保を狙うというもので、その点が外貨預金や外貨建てMMFなどと比べると大きな違いである。「レバレッジ効果」が、それを可能にしているのだ。FX取引は、事前に保証金(証拠金)を取引会社に納め、それを担保に額の大きな外貨を売買する。ごくわずかな為替レートの変動でも、レバレッジ効果が働くため、大きなリターンを狙えるのだ。そのため、FX取引を通じての外貨投資では、中心になるのはどちらかというと短期売買なのである。
ひとつの考え方として、外貨投資を行う場合に、取引の目的を商品によって明確に分けるという方法ある。恐らく、円安が将来的に進んだ場合のインフレリスクをヘッジするところに、外貨投資の目的があるのだろう。海外から日本に輸入されるモノの円建て価格は、円安が進むと上昇する。原油をはじめとして、日本は海外から数多くの原材料、食糧、エネルギーを輸入しているため、為替レートの変動が国内物価に大きな影響を与える。
しかも、今後高齢化がさらに進行することで日本の経済活力が後退したら、今よりも円は売られるかもしれない。とすれば一部の資産を外貨建て金融商品にしておくことは、そんな事態を想定すれば意味のあることだ。円安が加速すれば、当然、日本国内ではインフレが加速する可能性が高まってくる。だが仮に円安が進行しても、保有している一部の資産を外貨建て金融商品にしておくと、為替差益が外貨建て金融商品には生じるため、インフレリスクをある程度ヘッジできるのだ。これが一部の資産を外貨建て金融商品に振り分ける目的のひとつである。
このように、前述した外貨預金や外貨建てMMF、またこれから解説する外国債券は、インフレリスクをヘッジするための外貨建て金融商品として適している。一方、いわゆる投機目的が外貨投資のもうひとつの目的でもある。為替差益の確保を、短期の売買によって狙っていく。FX取引は、このような取引に適しているのだ。
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